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2005年09月20日
皇国の守護者は・・・
・・・最近の作品の中では非常にお勧めですね。
というわけで、本日(実際は先週末からの)の購入物。

■ 皇国の守護者 弐
■ 佐藤大輔/伊藤悠
■ 集英社
■ ★★★★★
異世界ファンタジーでありながら、戦記物という設定がまず面白いのだが、ワタシが惹かれたのはこの作品の「戦記物」としての部分だ。この手のファンタジーモノって、主に攻撃側からの視点で書かれ、とかく見た目非常に派手な戦闘シーンが展開されたりする作品が多と思う。
しかし、この作品はいきなり外敵(帝国軍)に皇国が侵攻されるところから始まり、その敵との戦力差に圧倒され、退却をする・・・言ってみれば「退却戦」を永遠と描写しているところが非常に面白い。
主人公である新城中尉は部隊が壊滅的な打撃を与えられ後退していく中で、戦争の残酷さや死の恐怖を現実として目の前で体感する。それらの絶望的な状況の中で戦闘に対する才覚とあらゆる犠牲を厭わない覚悟をもって味方と部下の命を救わんとする過程の描写がこの作品を読んでいる者に対してある種のカタルシスを与えていると思う。
新城中尉の行動や思考は一見すると非常に残酷で非道のように映るが、そこにワタシは何といえない清々しさを感じるのだ。
あと、新城中尉(現大尉)をはじめとする皇国軍将兵は言うに及ばず、敵将兵である帝国軍元帥であるユーリア元帥(女性)も非常に魅力的に描かれていることに加え、このシンプルな線でありながら、力強い絵が物語の雰囲気に非常に合っていて、この作品をさらに魅力的にしていると思う。
キャラクターの側面から言うと、新城中尉はまぁ置いといて(^^ゞ、ユーリア元帥がとにかく良いのよ(^^)!!。この巻の兵を鼓舞するために川岸に降りるシーンは、かの「クシャナ殿下」が第3軍に歓喜の声で迎えられたシーンと相通ずるものがあり、非常に格好良かったし、興奮するシーンですね。
「東方辺境領姫」と呼ばれていることから、ユーリア元帥も姫様らしいし、兵に慕われてるらしいところも似ているし、今後の展開が非常に楽しみですね。
漫画読みを自認する人間ならば、一読することをお勧めします。良い原作に最適な絵と描写力が出会った希有な作品であると思います。

■ エロイカより愛をこめて 32
■ 青池保子
■ 秋田書店
■ ★★★★☆
毎度おなじみの「エロイカワールド」。今回は前巻の番外編ではなく、正規のエピソードです。話の展開としてはマンネリと言っても良いほど相変わらずな感じなのですが、それでも面白いのはこれまた「相変わらず」(^^)。
このすばらしきマンネリズムのなか、いつも感心するのはその時々の政治的、軍事的最新トピックスを惜しげもなく注ぎ込むところ。今回はテロリズムと流失核物質の問題なのだが、よく取材をしているようで、非常にリアルっぽく(あくまでもそれらしく)語られているところは、少佐と伯爵の複層的に進む物語を一層厚みのある物にしている。
物語の中では非常に非常に重い問題を扱っているのだが、全体的にコメディテイストで綴られていることもあって、非常に楽しいし、非常に読みやすい。
この巻では少佐と伯爵の話が一つの物語に収束したところで終わっている。時間が非常に楽しみですね(^^)。

■ 萌えよ!戦車学校
■ 田村尚也/野上武志
■ イカロス出版
■ ★★★☆☆
漫画ではないけれど、ちょっと紹介。イラストと漫画を書いている野上武志氏の絵が好きで買ったんだけれども、氏の漫画(イラスト)はあんまりありません(^^ゞ。まぁ、ある程度は氏の絵を堪能できたし、戦車の入門書としては及第点な内容だと思うし(戦車に関しては門外漢なのでそう思うというだけですが・・・)・・・。
では、なぜエロイカの下で紹介しているのかというと・・・「もっとも有名な戦車乗り」の項で、鉄のクラウスこと「クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐」が紹介されているからです(^^)。確かに一番有名な戦車乗りではありますからねぇ(^^)。
1,700円と少々お高い(ワタシも今気がつきました)本ではありますが、興味のある方は是非。

■ フルーツバスケット 18
■ 高屋奈月
■ 白泉社
■ ★★★★☆
猫憑き問題が一定の決着を見た後の「フルバ」は終局へ向けて一直線という印象を持っていたのですが、この巻ではさらにその想いを強くしました。
由希が自立への道を歩き出し、由希・夾・ 透の三角関係の様相も希薄になり、各十二支の自立に伴う慊人の孤立が顕著になり出してからはその傾向が強くなったなぁ・・・と漠然と感じていたのですが、夾くんと透くんの出番がほとんど無かったこの巻では「終末の惨劇」への序章かのように外堀が着々と埋められ(依鈴とQ春、 杞紗と燈路の自立)、ていく様は夾くんと透くんの悲劇を想像するには十分すぎるくらいでした。
今は彼らにハッピーエンドを、幸せな未来を見て欲しい・・・と願わずには居られません。
やっぱりキーは紫呉が握ってるんだろうなぁ・・・。

■ CAGE
■ すえひろがり
■ コアマガジン
■ ★★★★★
とにかく氏の描く絵が好きだ。実際のところ、氏の絵はエロティックなところはあまりなく、どちらかというと描写力に優れたタイプで一見すると至って普通なのです。
しかし、その絵が日常の中に潜むエロや普通の子がエッチな一面を見せたり、人間の内面に蠢くエロティックな心情をといった場面を描写するにはその「一見普通」の絵が非常に効果的で、氏の作品を非常にエロティックにしている要因の一つであると思っています。
この作品では学園という「日常」の空間が次第に「非日常」の空間に変化していく様が非常に丹念に、慎重に描写されています。
初めは生徒達の他愛もないいたずら(といっても、結構えぐいことをしてますが・・・)から始まり、次第にその行為がエスカレートしていく中で、実は生徒達が綿密に計画した学園全体を巻き込む企みであると分かるまでの過程が綿密に描写されております。その過程はエロ漫画でありながら非常に読ませてくれるし、ある意味清々しいところがあります。

で、カバー下の表紙がコレ。
このイラスト単品で見ると、全くと言っていいほどエロティックではない(カバーイラストの方がエロティックであると思う)が、作品を知って、どのような状況でこのようなシーンが生まれたのか・・・と考えると、次第にエロティックにみえてくる。
まぁ、そんな風に読者に妄想をかき立てさせるような作品であることは確かだと思います。
この作品はまだ続刊のはずなので、次の巻が非常に楽しみですね。まとめて読むと非常に味わい深い作品であることがよく分かると思います。
機会があったら是非読んでみてください。エッチで面白い・・・そんな作品です。
投稿者 Humi : 19:49 | コメント (0) | トラックバック (0)
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